『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』を見た

 先日、『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』を見てきた。NHKで放送されたドラマを見て「高橋一生の演じる岸辺露伴」にがっちりハートを掴まれた人間としては、見に行くしかなかった。ドラマが面白かったし、映画も面白いんだろうと期待に胸を膨らませ、さっそく映画館に足を運んだ。結果としては、もちろん満足した。先に気になった点を挙げると、最初は岸辺露伴青年期のシーンが少し長く感じたことである。逆にいえば、それ以外は特に引っかかるところはなかった。その青年期のシーンですら、振り返ると必要なシーンであったと思える。露伴の心情に寄り添いやすくなるし、テンポアップするシーンがより引き立てられて、しっかりとのめり込めた。

 また、泉京香がとても良かった。反省することはあっても、後悔することはないような真っ直ぐな性格だから、露伴先生に付き合い続けたり、人を支える素晴らしい発言ができるのだろうと思った。

 総じて、ストーリーがしっかりとまとまっていて、キャラクターもしっかり立っている素晴らしい映画だった。

 

 ・・・しかし、ここまできれいにまとまっていると、実写版『岸辺露伴は動かない』シリーズは、この作品を持って有終の美を飾る形で終わってしまうのではないかという不安と悲しみが襲ってくる。原作は外伝的作品なのだから、仕方ないことではある。今まではなんだかんだ続きそうだと思っていたが、そろそろ覚悟を決めた方が良いのかもしれない。